2021年6月25日
貝塚市にある、そぶらフォレストガーデン南にソロキャンに行ってきた。
5月末に、すぐ隣にある渓流園地に子どもと2人キャンプに行って、ちらっとここも見ていたのだが、気になっていたのだ。
あらかじめLINEで友達登録していたので、そこから予約。土日は無理でも金曜日ならいけるだろうと、前日(木曜日)に連絡を入れたのだが、問題なく予約できた。
〈初ハンモックキャンプ〉
今回は初めてのハンモックキャンプに挑戦である。LINEでその旨も伝えて、手頃な間隔の木があるサイトを用意してもらった。「18~20番サイトまで空いてるから好きなところを選んだらいいよ」と管理人さんに言われ、物色したのだが、これがなかなか難しい。ハンモックを吊るす木が離れすぎていたらもちろんダメだが、距離が良くても幹が太いとやはりロープが足らなくなる。結果的に19番サイトに決定。また木を痛めないように、ロープと接する木肌に雑巾を巻いたのだが、これは樹液でロープを汚さない意味でも有用である。
ハンモックは、Amazonで購入したSutekus 蚊帳付きハンモック(270×140cm、耐荷重300Kg、2,480円)。ちなみにタープはファミキャンで15年くらい使っている、コールマンのヘキサライト。ポールは重いし使わないので持ってきていない。
ピコグリルもどきの焚き火台も初デビュー。ヤフオクで1,200円。ガンガン燃やしても問題なし。
また、いつも炭の処分に困るので、アッシュサックもどきの火消し袋もデビュー。
Amazonで1,650円。燃えている炭を入れて、酸素を遮断することで消火する。入れた直後は高温になるので注意が必要だが問題なく使用できた。
なお焼肉で使用した、オガ備長炭も初デビューである。今回は初物づくしのソロキャンとなった。
そぶらフォレストガーデン南のことも書き留めておく。山肌を切り開いた、非常にワイルドな林間キャンプ場。
自転車でのソロキャンは1,000円ポッキリでお安い。水道はあるが飲用不可。トイレは仮設トイレみたいなやつで、虫が苦手な人は苦しかろう。
ただ、入口にある管理棟では、さまざまなサービスを提供しているようである。メニューを見ると、薪、水、氷、かき氷、手打ちそばなどがあるらしい、さらに足湯がサービスで利用できる。
管理人さんが不在だったが、勝手に利用させてもらいました。癒されます。
さて、肝心のハンモック泊は、風呂に入らず体がベタベタなのが不快で熟睡できず。ハンモックの構造上、どうしても包み込まれる感じになるので、体が伸ばせず、体のベタつきが気になるのだ。湿度も高くなく、涼しいくらいだったのだが。滝の湯に行けば良かった…。
〈いざ葛城山へ〉
翌朝は5時前に起床。周囲はすでに明るい。火を起こして、朝飯を食べ、だらだら片付け。9時撤収。
今日は土曜日だ。このまま帰るのはどうももったいない。岸和田市の山間エリア、塔原を見てみようと立ち寄る。とくに見るものはなく、道なりに進む。景色は美しい。
この道なりに、というのが曲者だった。気がつけば、葛城山(和泉葛城山)の登山ルートに突入。延々と続く登り道。引き返すのもおっくうで、自転車を降りて、押して登る。気分は登山者。道路はアスファルト舗装されてるので、チャリダーがたくさん追い抜いていく。私は、キャンプ道具山積みなのでとても真似できない。いや、道具がなくても、果たして自転車から下りずに登れるか?ほんとすごい人たちだ。
途中にあった竣工記念碑。何の?という疑問はそのままに、その横に書かれた「岸和田市長 原昇」の文字。おお、私が子どもの頃、市長を何期もつとめた伝説的人物ではないか。この人、芸能人のような名前と、割りとダンディーな容姿で、子ども心にスーパーマンみたいなイメージを持っていた。一気に童心に帰る。
しかし登り道は終わらない。かなり登ったところで、二股に道が分かれている。
ショートカットできたら、との思いで、未舗装の道を選ぶ。
間もなく、近畿自然歩道と書かれた標識があり、自転車不可らしい。
気になる!でもあかんらしい。引き返す。
間もなく山頂というところで、またショックなことが。
牛滝方面の登山道が土砂崩れで通行止めだと。帰りに使おうと思っていた道だ。この道を使うのを楽しみに登っていたのに!ああ、帰りは同じ道を引き返すのか、とこれはかなりショックだった。しかし、まもなく山頂。気力を振り絞る。
〈葛城山 登頂〉
ついに登頂。塔原からの所要時間は約1時間30分。
昔はお店があったが、今は廃屋だけが残っているようだ。葛城山には、中学生の時の耐寒登山で一度、あと今の上さんと結婚前に一度(車で)、来たことがあった。計算すると約20年ぶりか。
奈良方面の眺め。吉野の方か?中学時代に登ったときは、霧が立ち込め、雲海のようであった。初めて見る雲の絨毯にすさまじく感動した。昔の葛城登山で、今も残っている唯一の記憶。
何か神社があるので登る。
葛城神社。八大龍王と書かれている。
奥にも社が。石宝殿というらしい。こちらは年季が入っている。有形文化財とのこと。
伝説では、岸和田藩主の岡部氏がここで狩りをして、白鹿を射殺すると天変地異が起こったと。それを鎮めるために、この神社を作ったのだそう。美談のように聞こえるが、昔の殿様の狩りは道楽で、階層社会の悲惨かつ滑稽な証左だ。白鹿を狩ったときはすこぶる得意だったことだろう。今ごろは地獄に落ちて苦しんでるんじゃないかな。
また、この神社の祭神は一言主神(ひとことぬしのかみ)らしい。「一言(いちごん)さん」とも呼ばれ、一言の願いを叶えてくれるというユニークな神だが、これ古代の豪族、葛城氏が奉じていた神様でもある。葛城山の頂きにこの神を祀っているのも、しごく納得である。歴史はつながっているなあとしみじみ。
この山のブナ林は天然記念物。何気にすごい。
展望台。立派。
眺めは素晴らしい。
遠くに関空が見える。天気が、よければ淡路島、さらに四国も見えるそう。
最後に、この展望台の内部は落書きのラビリンスになっていることを追記しておく。ガウディも真っ青(笑)
なお、和泉葛城山の標高は858m。キャンプ道具積んで、よく登ったものだ。下りは約15分で麓に。登りの所要時間と比べるとなんだかな、という感じ。
14時頃帰宅。キャンプ場からの走行距離約52km。