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ロードバイクとキャンプ中心のブログです。

王寺町 お寺巡り 〜達磨寺、放光寺など

2021年10月24日

ロードバイクのフロントフォークにGORIXの多目的ケージを取り付けた。その試走を兼ねて、奈良県王寺町にある達磨寺までライドすることにした。

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フロントフォークとリアキャリアに無意味に荷物を積んで、いざポタリングへ出発。

 

自宅(大阪府堺市)から奈良県に入るのに、大和川沿いの道を遡上する。高低差のない楽なルートだ。

柏原市の田舎道に入る。爽やかな景色。

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気候も良い。

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地滑り地帯の亀の瀬を越えて、奈良県三郷町に入る。JR三郷駅の手前、いつもスルーしていた磐瀬の杜に立ち寄る。

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20kmくらい走ったか。小休止。

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すぐ横に鏡王女(かがみのおほきみ)の万葉歌碑もある。

 

神奈備の 岩瀬の杜の 呼ぶ子鳥

痛くな鳴きそ 吾が恋まさる

(神宿る岩瀬の杜の呼子鳥よ、そんなに鳴かないで。私の恋心が高ぶってしまうから)

 

めちゃ甘ったるい恋の歌だ。が、鏡王女は天智天皇の妃を経て、藤原鎌足の正妻となった女性である。権力争いの激しい殺伐とした時代に詠まれた歌として見ると、この甘さが空々しいような、何やら薄ら寒い心持ちがする。というのは、私の根暗な感受性のせいであろうか。

 

ここから王寺町の達磨寺まではすぐだ。が、その前に立派な出で立ちのお寺があったのでパチリ。

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まだ三郷町だ。稱名寺というらしい。

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立派だ。惚れ惚れする。

 

お寺のすぐ目の前の橋で大和川の対岸に渡ると王寺町だ。そして国道168号に入ると、待ってましたこのゆるキャラ

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雪丸ロード(笑)

雪丸聖徳太子の愛犬で、なんと人間の言葉を話せたらしい(笑) 聖徳太子の数ある伝説のなかでもユーモラスなものだ。雪丸という名前も可愛いし。(昔、知人の飼い犬が与一という名前で、良いネーミングだなあと感心したが、雪丸も同じくらい良い)

脱線した。達磨寺には、雪丸の墓があるそうだ。興味津々である。

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着いた。

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雪丸発見。

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アップ。何だろう、この残念な感じは。いや、容貌について個人の好き嫌いを当てはめるのは野暮だ。失礼しました。

境内には、なんと戦国武将、松永久秀の墓もある。

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小さい…。いや、これも見事な侘びと形容しておこう。松永久秀らしい。

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古墳もある。しかも3基も。達磨寺古墳群と呼ばれているらしい。

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本堂は靴を脱いで自由に入れる。写真には撮らなかったが、この堂内も素晴らしい。本尊の千手観音、聖徳太子達磨大師の坐像をはじめ、掛け軸や襖絵など、至近距離で拝観できる。畳の上に正座して、静かな気持ちでこれらと向き合う。思いがけない至福のひとときだ。

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達磨寺、すごく良かった。なお、同寺は聖徳太子の飢人伝説に由来があるのだが、面倒なので割愛。

 

すぐ近くにある放光寺にも立ち寄る。こちらも聖徳太子の建立だそうだ。

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誰もいない。こちらは達磨寺ほど景気は良くなさそうだ。が、これくらい閑散としている方が私は好きだ。

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本尊の十一面観音坐像(たぶん)。

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こういうのに弱い。栄観音とある。うっとり。

なお、達磨寺、放光寺ともに、松永久秀の乱で焼けたそうだ。というか織田信長が苛烈だったせいか。まさに第六天の魔王の所業。

 

帰りは、いつもの国道25号を西へすっ飛ばす。途中、大和川沿いで一服。f:id:tatsumitatsu:20211027021217j:image

自転車も荷物もほっぽり出して、誰もいないので、やりたい放題(笑)

 

帰路20kmほど走り、自宅近くの共同墓地に立ち寄る。

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詳しいことはわからないが、ここのお地蔵さんはかなりスゴいと思う。すべての顔形が違う。棟方志功の版画を彷彿とさせる。誰が作ったのだろう。

 

本日の走行距離、約50km。自転車の前後に積んだ荷物も崩れたりせず、何の支障もなく完走できた。

なぜポタリングに、こんな大荷物を運んだのか? それは近々またソロキャンプを計画しているから。そのトレーニングが本日の主眼であったが、思いのほか楽しいポタリングとなった。

 

なお、今回の試走の理由でもあった、フロントフォークへのキャリア取付の顛末はこちら(GORIX 多目的ケージ取付)