tatsumitatsu

ロードバイクとキャンプ中心のブログです。

天野街道と三都神社ポタリング

2022年2月26日(土)

最近、ポタリング熱が落ち目である。気候の良いときは毎週遠くまで走っていたが。今は2週間に一度のペースになっている。

理由は明らかだ。例の転機が迫っている件だ。が、まだブログで公にする気持ちの整理がついていない。まあいい。

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本日は寒さも穏やかで少し頑張ってみようかと。天野街道(大阪狭山市)まで足を伸ばしてみた。

 

やはりこの道はいい。こういう地形はなんというのだろう。道の両端は、宅地開発のために切り開かれたからであろうか、一段低くなっており、この道だけが高い位置でずっと続いている。山の稜線を走っているような感じである。

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もっとも木々がよく茂っているので、見晴らしが良い所は限られているのだが。それを差っ引いても、まるで山奥の秘境を走っているような錯覚を味わえる、稀有な道である。

 

天野街道沿いを少し下ったところにある、三都神社に寄る。

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三都神社…カッコいい名前だ。一説には、摂津・河内・和泉の真ん中にあるからというのが、名称の由来だそうだ。ウチのご近所にある方違神社とよく似ている。

主祭神は、イザナギイザナミスサノオの三神。これも「3」である。どうでもいいが、そこはかとなく安定感があって安心できる。

 

境内には、たくさんの摂末社がある。その一つ、小さな社の奥にある御神体と思しき小さな鏡が黄金色に輝いている。興味がわいて覗き込む。

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そこに写り込んでいる自分を発見した時の何とも言えない複雑な心持ち…これはアマテラスが岩戸で鏡を突きつけられた時の気持ちと割と近いのではないか…と、ふと思ったのは不遜なことであろうか。

 

岩戸に隠れていたアマテラスは、アメノウズメから「あなた以上の神が出現しました」と言われて、鏡を突き付けられ、そこに映された姿を自分だと気づかず、その貴い神をもっとよく見ようとして、結果岩戸から引っ張り出される。

神話にはそれ以上の言及はないので、ここからは私の個人的な妄想であるが、アマテラスほどの神が鏡に映った自分を自分と気づかないことがあろうか。それに騙されて岩戸から引きずり出されるというは、愚かにも程があると思うのだ。

「あなた以上の神」と紹介されて、結果、鏡で自分を示される、というのは、周囲の神々のアマテラスにかける想いの強さの表れである。アマテラスはそれを瞬時に悟ったのではないか。そして、もう外界に出たくないという気持ちとの葛藤に打ち勝って、覚悟を決めて岩戸を出たのだ。と思いたい。

 

さて、三都神社の小さな鏡とはいえ、そこに自分(私)を映してしまったのは、信心浅はかな私といえど畏れ多い。この世のゴミだと自認している私を、この鏡は写し取って祠に納められたのは、いったい何の意味があるのであろう。私に岩戸から出よと、言われているのか? って何の岩戸だ? まさか日常のあれやこれやを指しているのか?

といった塩梅で、妄想をたくましくしたのであった。なお、脳内トリップは私の特技である。

 

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摂末社の一つ、西宮戎から勸請したという三都戎神社は、本殿を間近に拝むことができる。また、戎社のお約束、本殿の裏手に鳴板があったが、コロナの影響で槌はなかった。コンコンと手でノックして頭を垂れる。

 

小さな神社で人が少ないので、ゆったりと過ごし、思いを深くすることができた。大きな神社より小さな神社を好む所以である。


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天野街道に戻り、菓子パンを食べて小休止。さて帰ろう。

本日の走行距離、約35km。疲れない距離である。