tatsumitatsu

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勝海舟・坂本龍馬の師弟像を見て思ったこと

2023年2月19日

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赤坂にある勝海舟坂本龍馬の師弟像を拝んできた。

 

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自転車で。ポタリングのついでだ。

 

思い返せば、私と彼らとの出会いは、司馬遼太郎の小説「竜馬がゆく」だ。

中学生のときだからもう30年以上前となる。司馬遼太郎の作品を読むのはその時が初めて。日本の歴史について詳しくもなく、しかしながら龍馬の魅力あふれる生き様に心がときめいたのを覚えている。

同作品を読了後、「翔ぶが如く」に手を出したが、これはまだ早すぎた。2巻くらいで挫折した。年長の従兄弟から全巻もらいうけたのたが、長く本棚の肥やしとなる(笑)

その後、高校、大学と進学し、社会人となり、結婚もし…、その間様々なジャンルの本を読んできた。そして当年50歳。ここ数年は司馬遼太郎の作品に夢中である。

「世に棲む日々」や「花神」、そして経年のために黄色く変色してしまった「翔ぶが如く」にもリベンジ。歳とともにそれなりに教養が蓄えられたからだろう。同氏の先品がどれも面白く感じられるようになった。「竜馬がゆく」も読み返した。

で、ああ歳をとったなあ、と感じるのは、昔ほど竜馬に魅力を感じない自分がいることだ。今は、吉田松陰西郷隆盛乃木希典など、日本という小国が国際社会にねじ込まれ、その抗いがたい波に流され為すすべがない中で、自分というものを貫き散っていった人々に共感を覚えてしまうのだ。

もちろん、幕末において誰よりも早く世界的な視点でものを考え行動した龍馬はスゴい。しかし、だ。明治、大正、昭和、平成、令和と時代を経て、この現代社会をつぶさに見つめると、欧米化して先進国の仲間入りすることが正解だったのか…いや、正解・不正解は別にどうだっていい。要は、我々が理想と思い追いかけてきた、この高度に成熟した文明社会というのは、どうもお粗末なものだと(私が)認識してしまったが故に、この理想追求の先駆的存在であった龍馬に、道化を見るような冷めた目を向けてしまうようになったのだ。

では龍馬はイカンのか?と問われれば、そんなことはない。皆が右を向いている中で、ただ一人、左を向くという、その知性より度胸に、私は感嘆する。今も昔と変わらず、為政者に体よく騙され、または洗脳されて、嘘が真に、真が嘘になっている事柄も多い。それなりに国民も気づいていると思うのだが、村八分を恐れて皆ダンマリである。私は割とツッパっているつもりだが、でも迎合してるトコもある。

龍馬はやっぱりエラい。快男児である。

以上、師弟像を見て思ったこと。

 

追記:勝海舟は…

龍馬以上の傑物なんだが、べらんめえなところがね(笑)

あ、そこが魅力か。