tatsumitatsu

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東京国立博物館へ

2024年4月21日(日)

自転車で30分。ずっと行かねばと思っていた上野の東京国立博物館へ。

総合文化展(平常展)、料金は1,000円。

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まずは日本の美術、工芸が展示されている本館から。

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彫刻ブース。数は多くないがどれも素晴らしい。日本の木彫りの彫刻は本当にアメイジングだ。

 

陶磁ブース。美しいだけのものは興味がなく、へうげものに見惚れる。
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ゆがんでいるのが良い。


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解体新書。

 

浮世絵の体験コーナー。順番にはんこを押していくと…

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完成する。よく考えられている。ちなみにお土産に持って帰ってよい。

 

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當麻曼荼羅図。奈良の當麻寺で中将姫が一日で織ったという當麻曼荼羅。これを原本として、こうした転写本がたくさん作られたのだそう。


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小堀遠州の鎧。茶の湯や造園、築城などで有名な戦国期のアーティストだが、戦が起これば必死で戦っていたんだろうなあ。

 

水墨画ゾーン。
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曾我蕭白。めっちゃ良い。こいつは三本足のヒキガエルを操る中国の仙人らしい。
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おもろすぎる。


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他の作品も素晴らしい。この鶏の濃淡と配色!ヒヨコも可愛い。


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お猿の佇まいが何ともいえない。


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本阿弥光悦の和歌巻。どこに文字があるのかわからんくらい絵に溶け込んでいる。これは書なのか?絵なのか?読ませるつもりがあるのか?どんな脳味噌を持っていたらこんなものが出来上がるのだ?書を理解しないので、感心するところが間違ってるかもしれないが…。


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猿の埴輪。この幽冥なる表情よ。岡本太郎が、俺のやりたいことは日本の古代にすでにやられている!と言ったらしいことを思い出した。


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本館を見終わる。すでに2時間経過。ヘトヘト。外に出る。
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表慶館。美しい建物だがここは入れない。

 

平成館の考古ブースへ。平成館といいながら、ここは日本の古代のものが集められている(笑)
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有名な土偶やユニークな埴輪たち。あーしんどい。ヘトヘトである。足早に観覧する。

 

続いて法隆寺宝物館へ。期待して入るが…
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なんだこれは!いや、本当はスゴい価値があるのだろうが、素人だから開き直って言う。本場の法隆寺の大宝蔵院の宝物は素晴らしかった。百済観音に玉虫厨子、百万塔陀羅尼など。だから期待していたのに、なんだこの小品は!つか、百済観音の模造がトーハクにあるだろ(たぶん)!それを出せ!と心の中で叫ぶ。うなだれて外へ出る。


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旧因州池田屋敷表門の扉。シブい。

 

最後に東洋館。アジアの美術、工芸を展示。
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ガンダーラの菩薩像。この辺りの文化は、もう西洋風だ。アルカイックなスマイルだ(適当)。


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イランの昔の陶器。日本の漫画のようである。ハイスクール奇面組か(笑)


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中国、唐代の鎮墓獣。顔が人間ぽいのが怖い。うーん、何というか、日本とは近くて遠いんだな。。

最後はかなり飛ばして観覧。庭園も回って、約4時間で見終わる。

 

以上、トーハクは広くアジア全域の珍しい美術工芸を圧倒的な物量で見せてくれる。が、私が日本人だからか、比較することで日本の展示の素晴らしさが際立って見えてしまう。きっと贔屓目だろう。外国人から見ると、おそらくチープで淡白で薄っぺらい印象が日本文化にはあるはずだと、何となく想像がつく。しかしだ、若い頃を振り返ると、私も同じような印象を日本文化に持っていた。ヨーロッパの重厚な彫刻群、華やかな絵画、その背後にあるロマンチックな神話や伝承に魅せられて、反対に日本のそれはなんか貧乏くさいなあと。

齢を重ね、日本の歴史や神話への教養がついてきてようやくだ。日本文化の良さがわかってきたのは。

トーハクは、おそらく若い子どもには辛いところだろう。もちろんウチの子どもらも退屈するだろう。私のような単身赴任で東京に来ている淋しい大人には、退屈を紛らわしてくれるスポットではある(笑)

(おまけ)

トーハクへの道中、発見した。麟祥院。春日局終焉之地とある。
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春日局像。日本の彫刻は素晴らしいなあ、としみじみ。