2022年1月9日(日)
自転車キャンプといえば泊まりが前提で、意外にもデイキャンをしたことがなかった。日帰りなのにわざわざ荷物を積んでロードを走ることに抵抗があったのだ。
しかし、1日ぽっかり空いた休日。昨年末に暗峠を登り、何となく普通のライドは物足りない。何かイベントがほしい。
ということでデイキャンをしようと。目的地は大阪府貝塚市の二色の浜。
自宅の堺市からは約23km。旧国道26号(府道204号)をひたすら南下。途中、岸和田市の本町エリアに寄り道。
紀州街道をゆるポタ。
岸和田城の隣にある岸城神社。だんじり発祥の地だ。ここが十日戎でえらい賑わっている。なんで岸城神社で?と思ったが、境内末社に岸和田戎神社があるようだ。
向かいの岸和田高校の門前。私の母校だ。30年前の話だが。
二の丸広場。私が学生の頃は、ここに猿山とボロボロの定食屋があった。このお店のすき焼き丼(焼肉丼だったか?記憶がおぼろ)がめっぽう美味かった。今は跡形もない。月日は百代の過客にして…だ。甘辛いあの味が脳内でよみがえる。
朝早くに出発したおかげで、思い出に浸ってもまだまだ時間はある。
11時過ぎに二色の浜に到着。夏は海水浴客で賑わう。1月はさすがに人は少ない。
砂浜に降りてみる。砂にタイヤをとられて進まない。当たり前のことであるが、何事も経験。
雑草が生えている(枯れきっているので、つまるところ荒れ地だ)あたりで昼飯にする。
設営開始、といっても小型のイス、テーブルだけ。バーナーで湯を沸かし、UFOを作ってすする。
デザートは家からくすねてきたミカン。
いじけてるみたいだが、デイキャンを堪能している。楽しい。
気がつけば軽く1時間は過ぎて、まったりしているとさらに時間が過ぎていく。本格的にデイキャンをする人はタープを張ったり、焚き火をしたりするのだろう。忙しそうだ…と考える私はまだまだデイキャン道を極められていないのだろう。精進せねば(笑)
※なお、公園内に立て掛けてある看板で火器禁止エリアを注意深く確認し、大丈夫であろう所でやっている。もしここも火器禁止なら、看板を正しく修整してください、と管理者様には忠告しておきます。
ここで何というタイミングか。岸和田の実家から連絡が入る。ちょっと家に来い、と。
私が二色の浜にいることは知る由もないから、まったくの偶然だ。
自転車だと12kmくらい。うう面倒くさい…と思ったが、それならいっそ道中を楽しんでやろう。
実家までの楽なルートを考えると、かつて私が岸和田高校生だった時、自転車通学していたルートがベストになる。幹線道路を避けて、車が少ない抜け道をスイスイ走る。おお快適だ。そして懐かしい。
久米田古墳群に立ち寄る。
風吹山古墳
貝吹山古墳
光明塚古墳
高校時代、毎日これらの古墳の横を走っていたのに歯牙にもかけなかった。四半世紀以上の年月が経って、日本神話に関心を持つようになり、そして新鮮な感動をもって、今これらの古墳と対峙している。年はとるものである。
そして久米田寺の境内に侵入する細い路地。知らないお寺だと尻込みするが、通学で通っていたもんだから恐るるに足らずである。グイグイ行く。
路地を抜けると久米田寺。荘厳な伽藍がひしめくように建っている。
金堂
多宝塔
久米田寺の創建は天平年間、僧行基による。以降、ウィキペディアを見ると、鎌倉、南北朝、戦国と時代の騒乱に巻き込まれまくりで、まさに歴戦のツワモノめいた経歴…はい、知ったかぶりです。今知りました。
そして久米田池。日本屈指のため池にして、わが心の故郷。良い。
何しに来たんだ? そうだ実家に寄るのだ。久米田池からは5分で着く。
さて、親の用件は何かというと、お墓の管理にまつわる話であった。私が長男であるにも関わらず、離れて住んでいるものだから、この先どうしたものかと。ほんとどうしましょう(笑)
いや、自転車(ロードバイク)で来れる距離だからね。雑草がぼうぼうで世間体が悪いなんてことにはならないように、嫁とともに守っていきますよ、たぶん。
ぜんざいを馳走になりながら、そんな調子で話したものだから、こいつ大丈夫かなと思われたことは間違いないのである。