2021年10月10日
朝5時半、目覚めてしまった。こうなるとロングライドだ。目的地はない。6時出発。
朝焼け、一日の始まり。なぜか嬉しくなって朝日に向かって走り出す。
大和川沿いを東に向かい、松原JCTのあたりでいい感じの神社に出合う。
深居神社。土地の人々が大切にしているのが感じられる。祭神は品陀別命(ほんだわけのみこと)。スマホで調べると応神天皇のことらしい。古市古墳群も近いし納得。
さらに東に走ると、やがて石川にぶつかる。同川沿いの南河内サイクルラインを走ろうかと思ったが、これだと自然、河内長野駅がゴールになってしまう。つまらないと思い、川を横断してから、進路を南へ。太子町に入り、田舎道をふらふら。
爽快な景色。
やがて古い町並みに入る。細い路地をポタリング。いい感じの道だなあと思っていると竹内街道だ。
妙見寺。蘇我馬子創建らしい。スゴ。
ほんと良い。
さて、このまま坂を登ったりすると、竹内峠を越える誘惑にかられるので慎重に。今日は知らない道を気ままに走りたいのだ。
さらに南下して、田舎道を見つけては走る。
河南町かな。もう最高に良い景色! キングクリムゾンのIslandsを下手くそな口笛吹きながら走る。誰もいないから良いのだ(笑)
河南町役場を過ぎ、金山古墳に到着。以前は、水越峠を越えることで頭がいっぱいで、チラ見だけで済ませてしまったが、今回はぐるっと一周。美しい双円墳だ。さらに双方の墳丘にも登る。
片方の墳丘から、他方を眺める。む、これはかなり貴重な体験なのでは! 古墳にコーフン。
ここまでくれば覚悟が決まる。千早赤阪村に入れば、南河内グリーンロードに嫌でも突入する。以前、膝が痛みだして、途中退散したルートだ。南海千早口駅をめざし、いざリベンジ!
結論からいうと、余裕でゴール。これは、もう経験の差だ。何度も坂道を走ってるとわかる。闇雲にインナーローで走っていると余計にしんどいのだ。フロントはアウターのまま、リアで調整して慣性を生かして登る。ややたすき掛けっぽくなっても、立ちこぎ(ダンシング)で駆け登れるところは、勢いで行ってしまう方が楽なのだ。もちろん体幹がブレてくるような急勾配や、終わりの見えない長い坂だと、無理せずフロントをインナーに落とす。そんなこんなでアップダウンをこなしていると、気づけば千早口駅に到着していた。
南海千早口駅。疲れはあまり感じない。我ながら成長したものだ。
さて帰ろう。目的地を決めずに出発した割に、けっこう遠くに来たものだ。せっかくだから幹線道路は避けて、天見川沿いの裏道を走る。
ちょっと無理をして河原に下りてみると、もうそこは異世界。石に腰掛けてしばらく陶然とする。
素晴らしい里山風景だ。自分が子どもの頃は、家の近くにもこんな風景はあったはずなのだが。もう40年前のことだ。今の時代、世の中がすっかり変わってしまうには十分な時間だとは知っているが…後戻りできないのだと思うといっそう懐かしく、古き良き時代であったなあと感じるのである。
河内長野駅方面へ適当に北上して国道170号に出ると、あとはお気に入りの西高野街道で、堺市まで一本道だ。前にも書いたが、この街道は本当に素晴らしい。自宅まで約20kmの道のりだが、ほとんど地面に足を付けることなくスイーと走れる。
11時30分帰宅。走行距離72km。ルートは下図の通り。これだけ走ってもまだお昼になっていないとは。早起きはするものである。