tatsumitatsu

ロードバイクとキャンプ中心のブログです。

水越峠、水越トンネル、そして雨中ライド

2021年9月12日

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本日は挑戦したいことがあった。100kmライドだ。今までの最高が75kmくらい。涼しくなってきたのでいけるかなと。気が高ぶり6時前に起床。すぐ出発。しかし、これがなかなかの難道中だった。

 

〈水越峠をめざし出発〉

100kmをめざすので予めルートを想定する。まず自宅の堺市から国道309号線を東南へ走り、千早赤阪村の水越峠を越えて奈良県御所市へ入る。適当に奈良を巡り、葛城市から竹内峠を経て大阪に戻る。または王寺町から大和川沿いをくだって帰る。なんせ100km超えたら良いので適宜対応で。

f:id:tatsumitatsu:20210913091613j:imageではスタート。朝の6時台、天気は曇りなので涼しい。まず中環を走り、美原区あたりで国道309号線に移る。

f:id:tatsumitatsu:20210913091915j:image河南町で可愛い古墳を発見。金山古墳。珍しい。双円墳だ。この時点では気分はすこぶる上々であった。

 

〈なんと通行止め!〉

水越峠めざし、国道309号線をひた走る。徐々に葛城山金剛山が迫ってくる。この両山の間を縫って奈良に入るのだ。長い登り坂が始まる。しんどいが問題はない。小粒の雨が降るのも体が冷やされて心地よい。水越トンネルが見えてくるが、その手前に「水越峠」の標識があり右折する。

f:id:tatsumitatsu:20210913094531j:image脇道に入ってすぐにトイレがある。用を足してすぐに立つ。沿道は登山者がたくさんいて賑やかだ。こちらは峠をめざしてこぎ登るのみ。

 

…登りながら嫌な予感はしてました。鎖が張ってたり、看板が置かれてたり(字がかすれており、登るのに必死でスルー)。そして…

f:id:tatsumitatsu:20210913125039j:image通行止! ここまでハッキリ示されるとアホでもわかる。でもまだ走れるし。進む。

f:id:tatsumitatsu:20210913123631j:imageじきに奈良県との県境、水越峠に到着。が、この先は道が封鎖されて進めない。知らなかったのでかなりショック。まあ峠を拝めたから良しとしよう。

※本記事は2021年9月現在です。皆さんお気をつけて。

 

〈水越トンネルで奈良へ〉

f:id:tatsumitatsu:20210913130557j:imageでは引き返して、水越トンネルを走ろう。長さは2370m。いざ突入!

f:id:tatsumitatsu:20210913131355j:image車道が狭い。これは恐い。後ろから追突されないかヒヤヒヤものだ。

幸い勾配はほとんどない。貴重な体験だった。また走りたいか? ビミョーなところです。

 

〈トンネルを抜けると雨だった〉

うおーい!奈良だ!

f:id:tatsumitatsu:20210913132021j:image葛城山金剛山の神々しい眺め(たぶん御所市)。

ところが天気がいけない。本降りになってきた。これほどの雨中ライドは初めてだ。走行距離はまだ50kmに少し届かないくらい。100kmまであと半分…気分も下り坂に。

当初は奈良の奥地、橿原や明日香まで行けるかななどと夢想していたが、全身びしょ濡れ、道路も水溜まりだらけだとやる気が削がれる。気付けば飲食やドラッグストアの大手チェーンがひしめく道路を北上している。面白くない。家に帰る最短コースだ。

それでも大和高田市に入ると、綺麗な神社が目をかすめ反射的に急停止。

f:id:tatsumitatsu:20210913224713j:imageこれはあざとい…コホン、美しい。鳥居と本殿?の対比が、これ狙ってるでしょう、と突っ込みたくなるが、足を止められた私の敗けだ。名前は、石園座多久虫玉神社(いわぞのにいますたくむしたまじんじゃ)。神秘的な名前だ。だが、雨のせいでそれどころじゃない。駅前の繁華なエリアで傘も指さずに写真を撮るヘルメットおじさん。ヘンタイだ。早々に退散。

 

さらに北上して香芝市に。もう大阪に帰ることしか頭にない。しかし、そこで偶然の出逢いが。

f:id:tatsumitatsu:20210913234609j:image相撲発祥の地の一つ、腰折田伝承地。野見宿禰(のみのすくね)が対戦相手を瞬殺し、伝説を作った地。こんなところにあったのか。

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アルカイックスマイルなお相撲さんの像。よくできている。

 

〈挑戦の終わり〉

ちょっと元気が出てきた。このまま北上して王寺町、さらに三郷町まで行けば、100kmいけるんじゃないかと考えつつ、割りと大きな道をひた走る。が、ナビ無しで走ったのが誤算であった。

あ、智辯学園こんなとこにあるんだなどと思いながら、その前を通過し、そして大阪教育大学に差し掛かかって悟る。道間違えた。国道165号線で超ショートカットして大阪へ帰還(笑) 気持ちが萎えた。100kmライドの挑戦がくだけ散った瞬間であった。

 

〈無心の雨中ポタリング

ここは柏原か羽曳野か。石川に差し掛かり、南河内サイクルラインを走ってやろうかと思って河川敷沿いの道に入ったが、雨が降りしきる中のサイクリングロードは虚しさだけが心に広がるんだなあと勉強になった。すぐに離れる。

f:id:tatsumitatsu:20210914003838j:imageのんべんだらりと道を行く。どこを走ってるのかわからない。小さな踏切で近鉄電車の通過を待っていると、その向こうに大きな古墳。応神天皇陵だ。何となく土地勘がつかめ、この古墳の横を通り抜けて藤井寺市に入る。

雨中を無心でポタリングしている感じ。そしてポタリングしている限り何かに出逢う。

f:id:tatsumitatsu:20210914004722j:image山門。でかい!ただ者ではない。葛井寺という。読みは、ふじいでら。なんと藤井寺の市名の由来だそうな。誘惑を感じ境内を少し歩く。堂々としたものだ。私は傘無しなので小恥ずかしい。早々に退散する。

葛井寺を出てすぐ、これまたスゴそうな神社だ。

f:id:tatsumitatsu:20210914010108j:image辛國(からくに)神社。物部氏の祖神 饒速日命(にぎはやひのみこと)を祀る。正面から奥を覗くだけでわかる。参道が素晴らしい。が、今日はやめておく。雨に打たれて荒んだ心で参っても仕方がない。

さすが藤井寺。「寺」の字が市名に入ってるのは伊達じゃない、と偉そうに感心しながら、次は晴れた日に来ようと心の中でブックマークするのであった。

 

松原市に入る。ポタリングはまだ終わらない。

f:id:tatsumitatsu:20210914012937j:image河内大塚山古墳。巨大な古墳だ。全貌が知れない。調べると全国第5位の大きさだそう。にも関わらず被葬者不明。雄略天皇の墓ではないかということで陵墓参考地となっている。雄略天皇陵といえば、先月(8月)羽曳野市にあるのを見たばかりだ。存在感のある円墳だったが、言われてみると大きさはそれほどではない。興味深い問題だ。

で、上の写真の左下の水溜まり! これが途方もなく深く、誤って片足をどっぷり沈めてしまった。天はまだ我にこれほどまでの仕打ちを…泣き面に蜂とはこのこと。

13時帰宅。走行距離は83km。まあ自己記録は更新した。100kmチャレンジはまた次の機会に。

 

最後にくだらないオチを。予定より早く帰宅した私に、上さんは、あら早い。じゃあ雨降ってるから車でテニススクールの送迎よろしくね、と来たものだ。もちろん私に拒否権はない。