〈中古ロードバイクの相場を探る〉
さて中古のロードバイクはいくらくらいするのだろう。
ヤフオクで検索すると、たくさんヒットする。
1円スタートのものも、残り時間が少なくなると値上がりして、とある値段に落ち着く。
そこには、ある一定の法則が働いている。
落札価格が高くなるのは
・状態のよいもの
・フレームがカーボン
・コンポーネントがULTEGRA以上
このあたりは、落札価格が10万円を軽く超えてくる。
おそらく新品だと20万円以上と思われるので、それでもお買い得らしい。が、私には無縁の価格帯だ。
逆に極端に安いもの。
・状態が悪い。どこか壊れてる
・コンポーネントがClarisより下位のグレード
もうこうなると、ロードバイクとは言えない。落札金額も1万円いかなかったり、入札がなかったり。これらも論外だ。
となると、
その中間の商品帯が視野に入ってくる。
・状態は良いとは言えないが、中古として許容範囲
・フレームはアルミかクロモリ
・コンポーネントが105～Claris
この辺り一概に言えなくて、105で状態が良いと10万円を超える。コンポーネントがTiagra～Clarisだと4万～5万くらいのものが散見される。
忘れてはならないのは、これに送料が加算されること。タイヤなどをバラしてコンパクトにして発送してくれるが、それでも6千～1万円くらい送料がかかる。
素人の私としては、商品到着後、果たして組み立てられるのか？という不安もよぎる。
相手の顔が見えないのも不安だ。だまされて不良品をつかまされないかな。
そして、サイズの問題。良い商品があっても、自分の身長に合ってないとガッカリ。
で、生来の貧乏性。いろんな出品物を眺めていると、素人向け中古の相場が見えてくる。そう5万円だ。これだけ出せば、納得のいくものが落札できる。うーん、高い！
それに5万円だせば、実は同グレードの中古がリアルショップで買える。リアルならお互いの顔が見えて安心。ヤフオクで買う必要はない。
しかしだ。これだと面白くない。ワクワクしない。なんのためにスマホの小さな画面で、長時間オークションに張り付いているんだ。
ロマンだ！冒険だ！このグレードをこんな安価で落札できた！セコいけど、この手の達成感を求めているんだ！
などと、心の整理ができた訳ではないが、今しばらくヤフオクに張り付く。
さっさと買って、早く乗りたいなーと思いながら。
〈購入の自分基準を決める〉
ここに至って、ようやく自分なりの落札基準が固まってくる。
・目標落札価格は3万円
・状態は比較的きれいなもの
・コンポーネントは105～Claris
・ストアに限定（個人の出品はやはり不安）
・現地引き取り可能なストア限定（つまり送料は払わない方針）
引き取り可能なストアに限定すると、購入対象は極限まで絞られる。私の家から通えるストアは2店だけだ。しかし、この2店はヤフオクに力を入れていて、週に数回出品しているのが救いである。
そして、運命の時は訪れた。
なかなか良さげな仕様。商品写真もきれいな感じ。入札価格もあまり上がらない。いけるかな。いけた。
落札してしまった。
落札価格は、33,000円。
ヤフオクのクーポンやマイナポイントのキャンペーンを活用すると、実質28,000円となった。
主な仕様
・CANNONDALE 2002年モデル
・フレーム：アルミ
・コンポーネント：105、TiagraなどMIX
・ホイール：手組み
・タイヤ：700X25
・ホリゾンタル換算トップチューブ長：525mm
なんで、こんなに安いのか？素人の憶測だが、2002年モデル、つまり18年前の自転車であること。105コンポーネントが5000系であること。105といっても常にバージョンアップを繰り返していて、5000系というのはとてつもなく古い。現在のTiagraやSORAよりも性能的には劣るのではと思われる。でもいいのです。見た目は105だから(笑)
ちなみに「ホイール：手組み」ってなんじゃ？と思って調べると、スポークを一本一本、手で組んで自作したもので、昔の人はよくやってたらしい。途方もない作業だ。コンポーネントもMIXだし、どうも普通じゃない一品のようである。だから、他の人は入札を避けたのだろうか？素人にわかるはずもない。
落札後、ストアまで引き取りに伺って、初お目見え。想像以上に車体がきれいなのでビックリ。店員さんに「2002年のものとは思えませんね。でも部品はやっぱり痛んでるのかな」と聞くと、「うーん、これは前の持ち主、ほとんど乗ってなかったんじゃないかな」という返事。真実はわかりませんが、お客を気分よくさせる営業トークをありがとう。
そんな訳で、我が家に来たCANNONDALE。
ちょっと汚れてるけど、カッコいいじゃないか。まだ乗り方も知らない(笑)けど、念願のロードバイクが手に入り、未来のロードは眼前に光輝いて見えたよ。
しかし、これは大いなる何かの序章であったのです。
（続く）
